コロナ禍の在宅介護を考える

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介護者は前からずっと緊急事態

結論から言ってしまうと、コロナ禍になって介護の負担が大きくなったかというと、そういった実感はほとんどありません。

2020年4月7日に全国に緊急事態宣言が出て、2021年1月8日に1都3県を対象に再び発令されたわけですが、こちらとしてはある意味ずっと緊急事態が続いているので、

「だから何?」
「それが何か?」

という感じなのです。

旅行なんて夢のまた夢。「Go Toキャンペーン」でどこへ行けるか行けないかなどと騒ぐこと自体、もともと縁のない話です。

在宅介護者の外出は、せいぜいスーパーやドラッグストアに食料や生活必需品を買いに行くことくらいで、今コロナ禍になって普通の人が送るようになった生活=介護者の生活といっていいかもしれません。

コロナ禍の生活は在宅介護者の通常生活

コロナ禍の生活は閉塞感があり、みんなイライラが募っているのがテレビのワイドショーなどを観ていても伝わってきます。

自分の行きたいところへ行けない。さまざまな規制がある。のびのび暮らせない。

なんといっても、この生活がいつまで続くかわからない……。

これはまさに在宅介護者の生活そのものです。

在宅介護者の生活はコロナで余儀なくされた生活と非常に似通っているのです。

制限があり、それがいつまで続くかわからないことに加えて、介護している親や大切な人をコロナにかからせてはいけないというプレッシャーもあります。

高齢者がもしコロナにかかったら……。命取りになるのは言うまでもありません。

倍になった在宅介護の閉塞感

ただ、それはどんな感染症でも同じです。肺炎やその他の感染症にはふだんから十分気は使っています。

だからコロナであろうとなかろうと母の体調に気をつけているのですが、この閉塞感で在宅介護の閉塞感が倍化するのがけっこうきついところです。

おひとりさま介護だとなおのこと、自分がコロナにかかってしまったら他に母の面倒を見てくれる人はいないし、だから自分も絶対かかるわけにはいかない。ふだんにも増して、一人で介護していることからくる緊張と心細さがあります。

いつ終わるかわからないコロナ。
いつ終わるかわからない介護。

コロナが一日も早く収束してほしいのは言うまでもありませんが、介護が一日も早く終わってほしいとは単純に言い切れません。

それが介護につきまとう葛藤であり、つらさでもあります。

まずは一日も早いコロナの収束を心から願います。

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