在宅介護はプロに任せる

  • URLをコピーしました!
目次

介護は一人で抱え込まない

在宅介護をするうえでこれもまた大切なのは、自分以外の誰かにも介護を任せることです。

それがこの4年半以上のワンオペ在宅介護生活で私が到達した介護の極意です。

いつ終わるかわからない介護を一人で完走することは絶対に不可能です。

仕事でもそうですが、自分ですべてを抱え込んでしまうとミスにつながったり、結果的に行き詰まったりしてしまうことが多いのではないでしょうか。

介護も全く同じです。

私は介護初心者のうちは人に任せることができませんでした。

全部一人でやろうとしていたし、やり切るものだと思い込み、一人で抱え込んでしまっていました。

これは編集やライターいう職業をフリーで長くやるうちに身についてしまった癖のようなものかもしれません。

介護がはじまってから間もなく2年になるという2017年10月には、私自身がストレスと疲労から38度の熱が2週間続いて3週間近く寝込んでしまい、ついに体が悲鳴を上げました。

取材や原稿執筆の依頼も断るなど、仕事にも影響が出るようになってしまったのです。

舌を巻くプロのヘルパーさんの仕事ぶり

そんなとき、ケアマネさんが巡回型のヘルパーサービス(介護保険内)を「よかったら使ってみない?」と紹介してくれました。

このサービスでは、1日5回、朝、昼、夕方、遅い夜間、深夜とケアに入ってくれます。滞在時間はそれぞれ20分程度ですが、一番大変なおむつの交換やポータブルトイレの処理、服薬、食事の配膳(食事の準備はこちらでします)をしてくれます。

素人にはおむつの交換は困難です。それをプロのヘルパーさんは50キロ以上ある母の身体をこともなげに扱い、鮮やかに短時間でおむつを替えるのですから、思わず見惚れてしまいます。

私はヘルパーさん方の仕事ぶりを目の当たりにして、「プロに任せる」大切さを学びました。

どんなことでも一人で背負うことは不可能です。一人でできることなんてしれている。

任せられることはすべてお任せするのが在宅介護の賢明なあり方なのです。

劇的に負担が減った

巡回型のヘルパーさんにお任せするようになってから、作業的にはもちろん、精神的な負担が劇的に減りました。

それまで、仕事で外出するにも家に母を残して出かけるのが心配で、取材中もいつもどこかで気になり落ち着かなかったのが、万一家の中で転倒したとしても5時間以内には誰かが家の中に入ってくれ、母の異常に気づいてくれる。

この安心感は大変大きいものがありました。

また、「一人でやっている感」がなくなるので、精神的にも安定しました。

巡回型のヘルパーサービスは、在宅介護をする人にぜひ利用をお勧めしたいシステムです。

改善できるところはしていって、さらに多くの人が利用できるようになるといいと思います。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次
閉じる