在宅介護は毎日なにかしらなくなる
仕事でもそうですが、おひとりさまワンオペ介護では、「先を見越すこと」がとても大事です。
先を見越してばかりで、自分でも「いつも先のことばかり気にしているな」と、つっこみたくなるのもしばしばです。
まず、母のために常備しているもの、介護に必要不可欠なものが、毎日なにかしらなくなります。
今日は100%のりんごジュース(1箱900ml入り)と、たくあんがなくなり、お薬カレンダーのポケットが空になりそう。明日は冷凍ご飯のストックとゆで卵とリハビリパンツがといった具合です。
だから、毎日なくなりそうなものをチェックして、常にこれを買わないととか、あれをネットで注文しないとと、頭の中で考えたり買うものリストをメモしたりするのが習慣になっています。
介護は手配と連絡と補充と……
もう一つ、予定面でもいつも先のことを考えています。ショートステイを例にとると、2カ月前には施設に行く日のスケジュールが出るので、わかったらすぐに介護タクシーの方にメールで連絡をしてスケジュールを押さえる。
ショートステイに行く直前に薬がないなんていうことになっては大変なので、1週間くらい前になったら、薬が十分に足りているかをチェック。
出発1日前にはヘルパーさんの事業所に電話をして、送り出しに来てもらう時間を確認する。
とにかくいつも手配、準備、連絡、補充、注文、買い物をしているというのが私の実感です。
そんなのないならないで、気がついたときにやればいいのではと思われるかもしれません。でも、そんなことではワンオペ介護は絶対に回りません。
なんでもその場の対応ですむほど、甘いものではないです。
実際、このように先を見越した準備を心がけて、それでやっと回っている気がします。
人に任せるからにはやりやすい環境づくりを
ワンオペ介護はいかに「人に任せる」かがカギなので、必然的にかかわってくれる介護関係者の数が多くなるのが特徴です。
上で例に挙げたショートステイの送り出しの際、ヘルパーさんに送り出しの時間が間違って伝わっていたら、
(注:本来、時間を伝えるのはケアマネの役割ですが、間違っていたことが何度かあり、そのうち自分で確認の電話をするようになりました。その後結果的にケアマネは変更しました)
介護タクシーの方に迷惑がかかる。一つ歯車が狂えば、施設への到着時間も遅れて、施設にも迷惑がかかります。
そうして介護はさまざまな方たちの連携のうえで成り立っているものなので、非常にこちらとしては神経を使うわけです。
あとはヘルパーさんが使うポリエチレン手袋、おむつ類、おむつをくるむための新聞紙、包んだおむつを入れるための45リットルのゴミ袋、ウエットのお尻拭きなどについても、常に足りないものが出ないようにそろえておくのは、介護をお願いしている側として当然の役割であり、最低限の礼儀だと私は考えています。
神経を非常に使って消耗するのは事実です。でも人にお任せする以上、かかわってくださる方たちがやりやすいように環境を整え、準備をしておく。
それだけは大事に日々介護をしています。